ガンダム水星の魔女の主人公スレッタ・マーキュリーとプロローグにでてきたエリクト・サマヤは別人?
SNSなどで話題になっているスレッタとエリクト別人説ですが、いくつかの説があるのでそれらを紹介しつつ作中でそれを示唆する部分やセリフなどにも触れていきたいと思います。
現在話題になっているのは大きく分けて3つの考察があります。
- スレッタはエリクトのクローン説
- スレッタはエリクトの妹説
- スレッタはエリクトの娘説
スレッタはエリクトのクローン説
オリジナルのエリクトはすでに死んでいて、スレッタはエリクトのクローンであるという説。
エリクト自身は意図的か、事故的かはともかくエアリアルのAIとして取り込まれて、クローンであるスレッタが搭乗者となっているという説。
エリクトはパーメットリンク時に青い発光をしておりデータストームの影響を受けていなかったこと、本編でスレッタがエアリアルのガンビットを起動させたときにスレッタには発光すら起こらずデータストームの発生そのものが無かったことで、AIとなったエリクトがデータストームを受け止めているのでは?という説です。
スレッタはエリクトの妹説
スレッタはエリクトの妹でエルノラがプロローグ時点で妊娠初期で水星に落ち延びたあともしくはその途中で生まれた子であるという説。
この場合もエリクトはエアリアルのAIになっているという考察が多いです。
スレッタはエリクトの娘説
プロローグに登場した男性陣の老化の度合いから実際にはプロローグから30年以上経過しておりスレッタはエリクトの娘であるという説。
仮にエリクトが20歳でスレッタを生んだとすればざっくり32年位なので計算としては間違ってはいない可能性はあります。
スレッタ=エリクト同一人物説
最初に3つの説があると書きましたが、そもそも怪しい要素はたくさんあるがスレッタ=エリクトでも今のところ解釈の仕方次第でどちらとも取れる状況とも言えます。
私の独自考察としては、スレッタとエリクトは同一人物であり別人説もあるのではと考えています。
人工的な二重人格のようなもので、エリクトの記憶を封じるとか、AIに移植してしまい本人の記憶からは消してしまうとかということがGUND技術でできるかもしれないというものです。
それぞれの説の作中の符合する根拠を検証
明確な時系列の意図的な排除
本編はアドステラ122年となっていますが、プロローグ及び1話放映後に公開されたプロローグと本編をつなぐ小説とされるゆりかごの星に一切の年代が記されていない。
つまりスレッタの13年前がエリクト4歳の時代とは違う可能性があるということ。
第6話で21年前の復讐という会話がでてきましたのでプロローグは21年前ということが濃厚になりました。
非常に薄い可能性で、襲撃以前にも何らかの遺恨があった可能性はあるかもしれないですが・・・。
クローン説の場合
どのタイミングでクローンのスレッタが誕生するのかわからないためこの説には特に影響はしない。
妹説の場合
スレッタが4歳の誕生日にお腹の目立たない胎内にいたとなると誕生までに7-9ヶ月程度かかることになり、AS122の本編までに17-8年は経過していることになる。
娘説の場合
こちらもクローン説の場合と同じく誕生の時期を特定できないため根拠とするにはかなり弱い
同一人物説の場合
ヴァナディース襲撃時4歳、本編は17歳なので13年後であるということになる。
ゆりかごの星でエアリアルがスレッタと呼んでいること
エアリアルのAI人格がエリクトではなくスレッタと呼んでいることや、スレッタが母親のことをママではなくお母さんと呼んでいることなどが挙げられています。
クローン説の場合
妹説の場合
この2つの説ではどちらもエリクトはエアリアルであるという前提である。
そしてスレッタ、エアリアルどちらもお母さんと呼んでおり、呼び方を根拠とするには苦しいところがあると思われる。
娘説の場合
お母さんがエリクトであれば呼び方の違いはあって当たり前といえる。
お母さん=プロスペラ=エリクトという構図であればスレッタはスレッタでしか無いですから。
同一人物説の場合
呼び方が変わったのは単純に成長したからという事が考えられるのと、別の人格が形成されている可能性も。
周りの当事者たちの年齢が13年以上老けているようにみえること
ヴァナディース機関襲撃を実行したときの風貌に比べ13年以上の年齢を感じさせるくらい老化していること。
一見して30歳くらい老けて見える人物もいることが根拠であるという説。
クローン説の場合
どのタイミングでクローンのスレッタが誕生するのかわからないためこの説には特に影響はしない。
妹説の場合
スレッタがエリクトの妹だとしたら17-8年と5年ほど長くなるのでスレッタ=エリクトであった場合よりは長くなる。
娘説の場合
スレッタがエリクトの娘だったとすると最短でも30年近くはかかることになるのでかなり長くなり相当老けていてもおかしくはない、サリウス・ゼネリとか90とかになってそうだけど・・・。
同一人物説の場合
単純計算で13年になる。
宇宙特有の老化の速さということで一応説明はつく。
水星でエアリアルが開発されるまでが早すぎる
ゆりかごの星ではエアリアルがスレッタにゲームをさせているのだが、初めてこのゲームを触ったのは4歳の時と言っており、4歳の誕生日に襲撃から逃れ水星に逃亡するわけですが、研究資料として残っているのはルブリス本体のみの状態からエアリアルを1から開発するには期間が短すぎるのでは無いかという説。
エアリアルの発言からすると少なくともエリクトが5歳の誕生日を迎えるまでにエアリアルのAIはある程度完成していたことになる。
クローン説の場合
クローンの場合は年齢ってどうなるんでしょうね?
詳しくないのでSF的な見方で行くと卵子から作る場合と細胞から作る場合がある思うのですが、どのくらいの速さで形成されて完成するんでしょう・・・?
妹説の場合
スレッタが生まれてから初めてゲームに触るまで4-5年の猶予があるので仮に0から作り直したとしても時間的な猶予は十分にあると考えられる。
娘説の場合
妹説よりも更に長く開発期間を取れるので、時間的な猶予は一番ある。
ただルブリスベースで開発したのだとしたら旧式感は否めないのではなかろうか。
同一人物説の場合
開発期間が一番短いが、エアリアルのAIがルブリスAIと同一の物の進化版だとすれば可能性は低くない。
これらの説を否定する材料
時系列が不明な点について
時系列が不明なことがプロローグをAS110でないとする根拠にはなり得ないこと。
悪魔の証明ですが、無いものを証明することはできませんのでどちらとも取れるというだけですね。
第6話で21年前の復讐という会話がプロスペラとベルメリアの間でかわされました。順当に考えるとするならヴァナディース襲撃になるはずですが・・・。
エアリアルがスレッタと呼んでいることについて
そもそもエリクトはともかくエレノアはデリングからすると抹殺対象であり、正体を隠す必要があったことを考えると水星への逃避行中にこれからあなたはスレッタという名前ねと偽名を覚えさせた可能性があると思います。
エアリアルについてもルブリスのAIがエアリアルではないという証拠も無いのでルブリス=エアリアルということも否定できません。
当事者たちの老化について
GUND技術の本来の用途は肉体拡張技術であり、過酷な宇宙空間で失われてしまう身体能力を補う技術として開発されていました。
それほどに宇宙空間での生活には負荷がかかっていると考えられます。プロローグの序盤に登場したグラフによると宇宙空間では男性は地球上よりも40代までは高い筋力があるが50代を境に急激に低下し、女性は若年時から緩やかではあるが地球上よりも大きく低下することが示されています。
これを登場人物に当てはめるとプロローグのデリングやヴィム・ジェタークが若く見積もっても30代後半から40代前半、サリウス・ゼネリが50代くらいに見えます。
この表はmicrogravity muscle atrophy直訳すると微小重力筋萎縮症となり直接老化と関連付けるには少し乱暴かもしれませんが、地球上よりも身体能力が年齢とともに低下することを示すものだといえます。
あと、養子であるシャディク・ゼネリ以外は実子ということなので、更に年代が開いているのだとしたらいずれもかなり遅い年齢での子供ということになるので、プロローグがAS110年だったと考えるのが妥当ではないかと思います。
水星でエアリアルができるまでの期間
そもそもエアリアルが水星で1から作られたとはどこにもでてきていないので、シンプルにルブリスをベースにして改造されたものと考えるほうが自然なのではないかと思います。
エアリアルが出したゲームを初めて触ったのが4歳の時というエアリアルの発言からもルブリスのAI=エアリアルのAIと考えるほうがしっくりきます。
ただ、改良を加え続けたとしてもベースが12年前の機体では性能的な問題がありそうなので、エアリアルのAIを継承しながら新しい機体を作っていったのかなとは思います。
結局エリクトとスレッタは別人?同一人物?
部分部分は切り取ってみていけば別人説にうなずけるところは非常に多いです。
書きながらどれが一番しっくり来るんだろうかと思っていましたが、結局のところどれにも穴があるという印象があります。
ミオリネやグエルなどとスレッタを基準に親子の年齢を比較してみればスレッタがエリクトの娘説はかなり薄いとおもいますし、エリクトがエアリアルのAIに組み込まれたという説はあるものの、現状では如何様にも取れる情報という感じがします。
やっぱりスレッタ=エリクトで別人格なんじゃないかなぁと思うんですけどね。